現在の就職状況は売り手市場と言われています。
しかし、せっかく就職が決まった会社も大卒者のおよそ3割が3年未満で離職してしまうというデータがあります。
企業側も採用にかかるコストが増加する中で、優秀な人材にはできるだけ長く働いてもらいたいと考えるでしょう。
離職した理由を見てみると、上位を占めているのは労働時間や休日などの条件が合わなかった、人間関係に問題があった、仕事が合わないといったものです。
この中でも労働条件は入社前に事前に正しいことを伝え、了承した上で入社してもらえばこうしたミスマッチを防げる可能性があります。
しかし入社の意思確認の時に労働条件は説明したという担当者の方もいるでしょう。
それなのになぜ離職者が出るのかを考えてみると、企業側が持っているネガティブな情報を出さなかったということが考えられます。
ネガティブなことを話してしまうと求職者が逃げてしまうのではないかという恐怖から自然と言及を避けたりオブラートに包むように誤魔化したりしていないでしょうか。
一方のアメリカではネガティブな情報も隠さず開示して採用するという手法が取られています。ここで使われているのがRJP理論です。
アメリカで使われているRJP理論とは、職につく前に仕事に関してネガティブなことも含めて事前に開示していくというものです。
これを利用したRJP採用は日本でも広がりつつあります。RJP採用を取り入れるメリットは、事前に会社のネガティブなものも含めて情報を開示することで、求職者が抱いていた理想と現実のギャップをできるだけ埋め合わせる効果があるところです。
事前に情報を知ることで心構えができます。また、企業側が情報を開示することで、求職者も本当に自分に合った企業なのか考えることができます。
これにより、企業が求めている人物像に近い人を採用することができます。
日本ではまだRJP採用を取り入れるようになって年数が浅いため、その効果を実証する例は少ないです。
しかし新卒者の離職率がRJP採用を取り入れたことで1割程度になったという報告もあります。
今後もRJP採用が広がるにつれてより詳しい結果も出てくることでしょう。
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